予想の解説 (10/26記入)
先週までの秋競馬で、ファンのイメージは決定付けられた。
1.3歳馬の強さは半端ない。秋天も3歳馬を買うべし
2.ステイ産駒はここ一番のGTで強い。フェノーメノ、勝ちそう・・
3.シルポートが出るから、また超ハイペースで1分56秒台の決着?
―― と。
 今週の予想は、このイメージというか、先入観を打ち破るところから考察をスタートさせた。まず3歳馬の強さ。これは異論なし。勝つかどうかは別にして、2,3着には絡む予感。但し、枠順を見て愕然! 毎日王冠を勝ったカレンブラックが大外8枠に入った。先行馬がこの枠。昨年のアーネストリーの二の舞ある。大幅なマイナス点。
 次にステイ産駒の強さ。これも異論がない。ただ、そこまで1頭の種牡馬が席巻する? 父サンデーじゃああるまいし。世代1,2を争う強さは認めても、絶対視はしたくない。そして、問題は3番目の展開。ここで先入観の反対をいく予想を組み立てたい。

なぜシルポートは出走するのか? 同厩舎のサダムを勝たせるためのペースメーカー? あまり考えにくい。馬主が違うから。では勝算はあるのか? なければマイルCSに行くほうが賢明。今回は、前走で邪魔したグランプリボスがいないから、本当のマイペースで単騎逃げを打てるから、それなりの勝算を持っての出走だと信じる。では、どんなペースで逃げるのか? スローには落とさない。だが、去年のような殺人的ペースにもしないと思う。千M通過が58秒台で、良馬場なら勝ちタイムが1分58秒前後。これなら、差し追込みではなく、前残りの決着になる可能性も十分に。3歳カレンブラックは、8枠を引いてチャンスが少なくなったが、その分シルポートは要注意。しかも天気予報は午後から雨模様。重に近くなるほど、前の決着だ。

本命はエイシンフラッシュとした。前に行けて、重が巧くて、仮に上り勝負になると最も切れ脚を発揮する馬。確かに前走の毎日王冠の9着は「終わった感」もある。でも着差は0.6秒、そんなに負けていない。鞍上のデムーロというのも一発がありそうな魅力。ただ、ダービー以来一度も勝っていない馬。昨年の秋GT路線も期待されながら秋天⇒JCとも凡走続きで、忘れたころに有馬で2着するようなムラ馬。この馬、勝つとき&連対するときは、決まって人気が無い時。玄人受けする漆黒の好馬体で、調教は常に絶好の動き。でも勝ち身に遅く、素人ファンからはドンドン見放されている馬。前走の毎日の2番人気9着で、裏切りは決定的となった印象。だからこそ、穴党には絶好の狙い目となる。

 今年の秋天は、3歳馬が勝つのか、ルーラーが国内初GTを獲るのか、ダークが念願のGT獲れるのか、どんな速い決着のレースになるのか、焦点はそれ。でも当日は雨が降って、且つシルポートが速くないペースで逃げ、そして勝つのは地味な馬・・・と。全部、ファンの期待とは「逆張り」の結果になりそうな予感プンプン。

ただ、久々の天皇・皇后観戦の「天覧レース」。前回は牝馬が勝って、3連単122万円の大荒れだった。今年は牝馬は不在。その代り、お姉系(せん馬)が出走する。時代を反映して、お姉系の人権を尊重する・・・ということで、トランスワープが勝ったりして。

<過去の成績>

※フォトギャラリーに「野菜栽培ギャラリー」更新しました。久々に「言いたい放題」も更新しましたので、あわせてご覧ください(お読みください)。

  神戸新聞杯
 ◎ ロードアクレイム  2着
 ○ マウントシャスタ  3着
 ▲ ベールドインパクト  
 ★ ヒストリカル  
カポーティスター  
 △ ローゼンケーニッヒ  
ビッグウェイの穴馬専科=大橋さんの競馬予想
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  セントライト記念
 ◎ ニューダイナスティ  
 ○ エタンダール  4着
 ▲ エキストラエンド  
 ★ ダノンジェラート  3着
フェノーメノ  1着
 △ ベストディール  
  天皇賞・秋 短評:10/26記入
 ◎ エイシンフラッシュ  1着: ダービー&樫馬は秋天勝ち多い。渾身の仕上げで最強復権
 ○ ルーラーシップ  3着:重は鬼。日本GTで案外だったが、外人騎乗なら結果出す
 ▲ フェノーメノ  2着:3歳なら府中得意のダービー2着馬。3番手が素直な評価
 ★ トランスワープ  天覧試合は過去大波乱。前回牝馬で今回せん馬かも?
シルポート  重の鬼。激しく雨降れば最大の穴馬。★と入れ替え
 △ ダークシャドウ  4着:秋天に最も近い馬も、仕上がりが万全でないとの情報も
  スプリンターズS
 ◎ リトルブリッジ  
 ○ サンカルロ  
 ▲ カレンチャン  2着
 ★ パドトロワ  
ラッキーナイン  
 △ ロードカナロア  1着
  エプソムC ◎△
 ◎ トーセンレーヴ  1着
 ○ ダイワファルコン  
 ▲ レッドデイヴィス  
 ★ レディアルバローザ  
セイクレットレーヴ  
 △ ダノンシャーク  2着
  安田記念
 ◎ サダムパテック  
 ○ マルセリーナ
 ▲ ダノンヨーヨー  4着
 ★ ローズキングダム  
リアルインパクト  6着
 △ ストロングリターン  1着
  ダービー
 ◎ ヒストリカル  ドベ
 ○ ワールドエース  4着
 ▲ ディープブリランテ  1着
 ★ トーセンホマレボシ  3着
ベールドインパクト  
 △ コスモオオゾラ  6着
  新潟記念
 ◎ ムスカテール  5着
 ○ マイネイサベル  
 ▲ トーセンラー  
 ★ スマートシルエット  4着
サトノパンサー  
 △ トランスワープ  1着
  札幌記念 ◎○
 ◎ フミノイマージン  1着
 ○ ダークシャドウ  2着
 ▲ ヒットザターゲット  
 ★ レジェンドブルー  
ハナズゴール  4着
 △ ヒルノダムール  3着
  関屋記念
 ◎ ドナウブルー  1着
 ○ スピリタス  3着
 ▲ アスカトップレディ  
 ★ マイネイサベル  4着
スマイルジャック  
 △ チャームポット  
  小倉記念 △◎
 ◎ トーセンラー  2着
 ○ ナリタクリスタル  3着
 ▲ ダノンバラード  4着
 ★ ワルキューレ  
タムロスカイ  
 △ エクスペディション  1着
  宝塚記念 ◎△
 ◎ オルフェーブル  1着
 ○ ナカヤマナイト  
 ▲ ビートブラック  
 ★ ショウナンマイティ  3着
ルーラーシップ  1着
 △ ウィンバリアシオン  4着
天皇賞を的中したのでリンクしました。10/30
2012年 10/28 府中競馬場
単勝   1850円
馬連   3250円     馬単   8980円
3連単 39520円


今年は天皇賞・春も的中したので、春秋連覇となりました。
   
   
  オークス ▲◎
 ◎ ヴィルシーナ  2着
 ○ オメガハートランド  
 ▲ ジェンティルドンナ  1着
 ★ メイショウスザンナ  
マイネエポナ  
 △ アイムユアーズ  4着
  ヴィクトリアM
 ◎ アプリコットフィズ  ドベ
 ○ マルセリーナ  2着
 ▲ クイーンズバーン  
 ★ マイネイサベル  6着
ドナウブルー  2着
 △ フミノイマージン  
  NHKマイルC
 ◎ オリービン  4着
 ○ マウントシャスタ  
 ▲ ブライトライン  
 ★ セイクレットレーヴ  
カレンブラックヒル  1着
 △ クラレント  3着
  天皇賞・春 ★◎△
 ◎ トーセンジョーダン  2着
 ○ オルフェーブル  11着
 ▲ ローズキングダム  
 ★ ビートブラック  1着
ヒルノダムール  
 △ ウィンバリアシオン  3着
  皐月賞  
 ◎ アダムスピーク  ドベ
 ○ ワールドエース  2着
 ▲ ディープブリランテ  3着
 ★ マイネルロブスト  
グランデッツア  5着
 △ アーデント  


<予想>⇒結果◎▲○で大的中!

先週の結果 
「ゆっくり上って、ゆっくり下らなければいけません」との菊花賞実況フレーズは何処に行ってしまったのだろう? 勝ったゴールドシップは3角手前で先頭に並びかけ、そこから約800Mも誰にも詰め寄られず、最後まで押し切った。なんという強引な、なんという菊のセオリーを無視した、なんという他馬を馬鹿にした騎乗だったろう・・・。確かに、CMで流れていたミスターCBを連想させる早め先頭。だが、半ば引っ掛かったCBとは違い、自ら敢えて勝ちに行ったレース。ちょっと強過ぎて、ゾゾッとした。この馬は2月の共同通信杯が大変強く、のちのダービー馬をゴール前突き放して優勝した。葦毛のステイ産駒で異色の存在だったが、皐月賞ではこれまた常識破りのポッカリ空いたインコースをカットぎみに走り圧勝。なんだが、昨年の3冠馬に負けず劣らずの大胆なパフォーマンスだ。
 ステイ産駒はいつからこんなに強くなったのだろう。一昨年前半までは、GT馬がなかなか出ない(ドリジャニのみ)自身の現役時代同様にGUまでの馬、2着が多い馬が産駒の特長だった。しかし、ナカヤマフェスタが宝塚を勝ち、秋には凱旋門賞に行って、まさかの2着大好走でイメージ一変! そして昨年の3冠馬誕生。もう「飛ぶ鳥を落とす」どころではなく、今年ののダービーでディープブリランテがハナ差勝たなかったら、違う2頭の産駒で牡馬3冠を制覇したことになったのだ。恐ろしい。じゃあ、ナカヤマの種付け時あたりからステイに変化があったのか? 確かに産駒の活躍で見直され、種牡馬価値が一気に上がって、社台の良血繁殖牝馬に種付けするようになった(最初は社台に捨てられて種付け料50万円だった)。でも、ナカヤマも今年のゴールドも社台の生産ではない。小さな牧場で、繁殖も地味な血統。ゴールドはオルフェーが出る前に種付けしたので、今をときめく「黄金配合」を意識したわけではない。オルフェーだって、ドリジャニの全弟というだけで、良血でもなんでもなかったのだ。実はオルフェーブルには逸話があって、最初は母にディープを種付けしたらしい。しかし不受胎で、2回、3回と種付けしても受胎しないので、種付け時期がギリギリになったので仕方なくステイを付けたら、一発で受胎したそうだ。凄い生命の神秘。そして、ディープの産駒が走りだして、突然先輩格の(父SSも厩舎も)ステイの子供がGTを勝ちまくっているのも、血のなせる不思議以外の何ものでもない。

そのディープ産駒、牝馬路線は独占だったのに、菊花賞ではメダル無しの参加するだけだった。7,8頭も出走し、世代を牽引したことを象徴したようだったが、4着が最高着順で、なんだかスタミナ不足を露呈したような格好だ。小生は、菊花賞も春天も楽勝したので、これはDDに負けないスタミナを内包した血統構成と思い込んでいた。実際、牝馬3冠ジェンティルの母系は短距離系。それでも府中の2400を圧勝して翌週の牡馬ダービーよりも強く速い競馬だったので、やっぱり父DPのスタミナが凄いと勘違いしていた。血統的にはリファールが入っているから、マイルから2千あたりに最も適性があり、能力が抜けている産駒は2400も走れる・・・との判断に修正すべきだろう。じゃあ、自身はなぜ菊や春天を楽勝できたか? それは血統うんぬんよりも本人の運動能力と心肺機能が特別に優れていたから。その全ては産駒に遺伝しないのだろう。それではDD産駒はどうして菊にだけ強い? 全弟トウセンダンス産駒が3着したように、こっちは血統そのもの。母父のニジンスキーが絶大なスタミナを遺伝していのだろ。思えば、現役時代はマイラーそのものの伝説の外車マルゼンスキーはニジンスキーの直子。種牡馬になってダービー馬や菊馬2頭輩出、母父に回ってライスシャワーやスペシャルウィークを出した。スタミナの秘密は「ニジンスキー」だった。一方、ステイ産駒の菊連覇は、自身の母がサッカーボーイの全兄妹であることに由来しており、こちはら「ディクタス」がスタミナの源泉のようだ。
 いずれにせよ、DP産駒の適性は今回で明確になった。飛び抜けた馬は数頭で、それ以外は買い被らないほうがいいという教訓。&人気先行で馬券妙味も少ない。

出た〜! 来年のダービー候補。その名はエピファネイア。シーザリオの産駒に、やっと大物候補が出た。でも父シンボリクリスエス・・・、これが血統的に最大の難点だった。ダート馬ばかりで、昨年の2歳チャンピオンもNHKマイルで2着したが、結局はマイルまでの印象。これまでクラシックに乗るような大物を1頭も出していない。でもSSの血を持たない希少価値で、常にSS系良血繁殖に種付けできる。今回、伝説の新馬戦で断トツの1番になったものの、鞍上も福永だし、眉唾もので観ていたが・・・・、度肝を抜かれた。久々に震えが来た。1頭だけ別次元の競馬で3馬身の圧勝。走り方も他馬とは違い、脚を前に投げ出すような走法。それが1完歩の広さを物語っている。道悪でどうか、故障しないか・・の心配もあるが、順調なら世代bPと見た。遂に父産駒にも大物が出現しそうだが、ハッキリ言って母のコピーのような印象。それが男馬だからいい。
  菊花賞
 ◎ エタンダール  
 ○ ニューダイナスティ  
 ▲ ゴールドシップ  1着
 ★ スカイディグニティ  2着
ユウキソルジャー  3着
 △ ロードアクレイム  
  府中牝馬S ◎△〇
 ◎ マイネイサベル  1着
 ○ ドナウブルー  3着
 ▲ ホエールキャプチャ  
 ★ アプリコットフィズ  
スマートシルエット  2着
 △ マルセリーナ  5着
  秋華賞
 ◎ ジェンティルドンナ  1着
 ○ ハワイアンウィンド  
 ▲ トーセンベニザクラ  
 ★ ラスベンチュラス  
ヴィルシーナ  2着
 △ ブリッジクライム  4着
  毎日王冠
 ◎ リアルインパクト  4着
 ○ トーセンレーヴ  
 ▲ エイシンフラッシュ  
 ★ スマイルジャック  
シルポート  
 △ カレンブラックヒル  1着
  桜花賞 ○▲
 ◎ ジョワドヴィーヴル  6着
 ○ ジェンティルドンナ  1着
 ▲ ヴィルシーナ  2着
 ★ プレノタート  
イチオクノホシ  
 △ パララサルー  
競馬雑誌「ギャロップ」第3回エッセー大賞
編集部奨励賞受賞作

 





 

以下、レース2日前の予想をそのまま掲載しました。ちょっと展開予想が違っていましたが、
2番手以下は千M通過が59秒余りのスローで、結果的にエイシンの能力を最も発揮できる
展開でした。内からスルスルとエイシンが伸びた時、昔のヤエノムテキを思い出しました。
そのくらい、内ピッタリで鮮やかな奇襲が決まった瞬間です。
レース後、デムーロがどんなパフォーマンスをするかと思っていたら、さすがイタリア人。期待
以上のパフォーマンスで、騎士が王様に敬礼するが如く、馬から降りてお辞儀をして、天皇・
皇后に素晴らしい儀礼をしました。的中したから感動もひとしおで、ジーンとしました。